繁忙期だけ職人を雇う 一人親方のままで大丈夫?

中小事業主マガジン

この記事はこんな方におすすめです

  • 繁忙期だけ職人を短期で雇う予定がある方
  • 一人親方から中小事業主へ切り替える基準を知りたい方
  • 元請から労災保険の加入状況を確認されている方

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はじめに

「忙しい時期だけ職人を雇いたい。」

「2か月だけなら一人親方のままでいい?」

「1人でも雇ったら中小事業主に切り替えるの?」

建設業では、繁忙期だけ応援の職人やアルバイトを雇うことがあります。

このとき大切なのは「1人雇ったかどうか」だけではありません。

一人親方の特別加入を続けられるかどうかは、労働者を使用する日数が大きな判断材料になります。

厚生労働省では、労働者を使用する場合でも、その日数の合計が1年間に100日に満たない場合は、一人親方等として特別加入できるとしています。

繁忙期だけ職人を雇っても一人親方でいられる?

「職人を1人雇ったら、その日から一人親方ではなくなる。」

そう思われる方もいるかもしれません。

しかし、必ずしもそうとは限りません。

一人親方とは、基本的には労働者を使用せずに事業を行う方をいいます。

ただし、労働者を使用する場合でも、その日数が1年間に100日に満たない場合は、一人親方等として特別加入することができます。

たとえば、

「夏の繁忙期だけ職人を雇う。」

「大きな現場がある期間だけアルバイトを入れる。」

といったケースです。

短期雇用だから即座に中小事業主へ切り替える、という考え方ではありません。

判断の目安は「年間100日」

ポイントは、何人雇ったかよりも、労働者を使用する日数です。

年間を通して、労働者を使用する日が100日未満であれば、一人親方として扱われる余地があります。

一方で、年間100日以上労働者を使用する場合は、中小事業主等としての特別加入を検討することになります。

RJCの案内でも、年間延べ100日以上従業員を雇用する場合は、一人親方から中小事業主の特別加入への切り替えを案内しています。

そのため、

「3か月だけだから大丈夫。」

ではなく、

「実際に何日働いてもらう予定なのか。」

まで確認することが大切です。

100日以上になりそうなら中小事業主への切り替えを検討

最初は短期間だけ雇う予定でも、仕事が増えることがあります。

「今月だけの予定だった。」

「別の現場でも引き続き来てもらうことになった。」

「気づいたら年間100日を超えそう。」

建設業では、このようなことも珍しくありません。

その場合は、一人親方のままでよいのかを改めて確認する必要があります。

中小事業主の特別加入は、通常であれば労災保険の対象にならない事業主や役員などが、一定の条件で労災保険に特別加入できる制度です。

繁忙期に人を雇う予定がある場合は、後から慌てないためにも、最初に年間の雇用予定日数を整理しておくと分かりやすくなります。

まとめ

繁忙期だけ職人を雇うからといって、必ずすぐに一人親方から中小事業主へ切り替えるわけではありません。

判断するときの大きな目安は、労働者を使用する日数です。

1年間に100日に満たない場合は、一人親方等として特別加入できる場合があります。

一方、年間100日以上になる見込みであれば、中小事業主の特別加入への切り替えを検討しましょう。

「繁忙期だけだから大丈夫」と考えるのではなく、まずは年間で何日雇う予定なのかを確認することが大切です。

難しいことはプロに任せて、社長は現場の安全と、会社の発展に全力を注いでくださいね。

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ご注意:この記事は2026年4月24日時点の情報に基づいて書かれています。
時間の経過により内容が変更されている可能性がありますので、ご利用の際は必ず最新の情報をご確認ください。
監修者の紹介

林満

元厚生労働省 厚生労働事務官

厚生労働大臣認可 愛知労働局長認可 建設業専門

労働保険事務組合RJC アドバイザー

林 満

はやし みつる

1971年に労働省(現厚生労働省)愛知労働基準局に入局。以降、名古屋東労働基準監督署や瀬戸労働基準監督署、愛知労働局で労災補償課および労働保険適用課にて奉職。適用指導官、職業病認定調査官、労災第一課長、労災保険審査官、労災管理調整官を歴任。特に特別加入制度の手続きや給付に関する相談対応に精通し、職業病認定調査官や労働者災害補償保険審査官としても活躍。2022年までの50年以上にわたる実務経験を持つ労災保険のエキスパート。現在はスーパーゼネコンの安全協力会において特別加入の相談指導を行っている。