いくらにする?特別加入の給付基礎日額の決め方ガイド

中小事業主マガジン

この記事はこんな方におすすめです

  • 自分がケガをしたとき、実際にいくらもらえるのか具体的に知りたい社長さん
  • 給付基礎日額ごとの「保険料」と「もらえるお金」のバランスを比べたい方
  • 現場での万が一の事故に備えて、損をしない選び方をしたい建設業の経営者様

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はじめに

建設業の社長さん、毎日現場の指揮や書類作成など、本当にお疲れ様です!

社長さんが現場でケガをしたときに守ってくれる国の制度が、労災保険の「特別加入」です。
傷病やケガの治療中に、誰もが悩むのが「給付基礎日額」をいくらにするかという問題です。
今回は、中小事業主の皆様に向けて、金額ごとのメリットや具体的な計算方法まで、一歩踏み込んで分かりやすく解説しますね!

給付基礎日額で変わる「もらえるお金」と「保険料」

給付基礎日額は、言わば「あなたの1日分の給料の身代わり」です。 この金額を元にして、以下の2つが計算されます。

  • もらえるお金(給付金):ケガで休んだときの休業補償や、万が一のときの遺族年金の額
  • 支払うお金(保険料):国に毎年支払う労災保険料の額

金額を高く設定すれば、休業時にもらえるお金が増えて生活が助かりますが、その分、毎年払う保険料も高くなります。逆に安すぎると、保険料は抑えられますが、いざというときに生活が成り立たなくなってしまうのでバランスが大切です。

【早見表】いくら払って、いくらもらえる?

建設業の中小事業主の皆様がよく選ばれる金額を例に、実際の補償額と保険料の目安を見てみましょう。
(※建設業(建築事業など)の保険料率を1,000分の12(1.2%)として計算しています)

  • 【日額3,500円(一番低い金額) の場合】
    • 年間の保険料:15,330円
    • 休業補償(1日あたり):2,800円(日額の80%)
  • 【日額10,000円(一般的な金額) の場合】
    • 年間の保険料:43,800円
    • 休業補償(1日あたり):8,000円(日額の80%)

労災で仕事を休んだ場合、この「1日あたりの中身」が4日目からずーっと支給されます。動けなくなったときの生活費や住宅ローンをカバーできるか、しっかり想像してみてくださいね。

途中で金額は変更できる?

「最初は安めの金額で入ったけれど、やっぱり心配だから途中で上げたいな」と思うこともあるかもしれません。

給付基礎日額は、年度の途中で変更することはできません。

変更ができるのは、原則として「1年に1回、新しい年度が始まるタイミング(3月頃の手続き)」だけと決まっています。
そのため、最初の加入の時にしっかり考えて決めることが大切です。

中小事業主が日額を選ぶときの落とし穴

「保険料がもったいないから、一番安い3,500円でいいや!」と決めてしまう社長さんが時々いらっしゃいます。

ですが、日額3,500円だと、1日にもらえる休業補償は上の表の通りたったの2,800円です。これでは現場が止まったときの会社への家賃や、ご家族の生活費を支えることは難しいですよね。
また、元請けさんから「うちは危険な現場だから、日額10,000円以上の労災に入っている人しか入場させないよ」と条件をつけられるケースも増えています。

安さだけで選ぶと、仕事が受注できなくなることもあるので注意が必要です。

迷ったらどれがいい?賢い決め方の目安

一番失敗しない決め方は、「自分の実際の役員報酬(年間)を365日で割った金額」に近いものを選ぶことです。

目安として、年収が300万〜400万円くらいの方は「日額10,000円」あたりを選ばれるケースが多いですよ。
ご自身の今の生活水準を落とさずに療養できる金額を選ぶのが、一番賢い選択です。

まとめ

労災保険の特別加入は、社長さん自身のためだけでなく、残されたご家族や会社を守るための大切な盾になります。

給付基礎日額の選び方で迷ったり、「自分の年収だといくらがベスト?」と気になったりしたときは、一人で悩まずにぜひご相談ください。

お困りごとは、「中小事業主特別加入RJC」におたずねください!
いつでも丁寧にお答えいたします!

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ご注意:この記事は2026年6月22日時点の情報に基づいて書かれています。
時間の経過により内容が変更されている可能性がありますので、ご利用の際は必ず最新の情報をご確認ください。
監修者の紹介

林満

元厚生労働省 厚生労働事務官

厚生労働大臣認可 愛知労働局長認可 建設業専門

労働保険事務組合RJC アドバイザー

林 満

はやし みつる

1971年に労働省(現厚生労働省)愛知労働基準局に入局。以降、名古屋東労働基準監督署や瀬戸労働基準監督署、愛知労働局で労災補償課および労働保険適用課にて奉職。適用指導官、職業病認定調査官、労災第一課長、労災保険審査官、労災管理調整官を歴任。特に特別加入制度の手続きや給付に関する相談対応に精通し、職業病認定調査官や労働者災害補償保険審査官としても活躍。2022年までの50年以上にわたる実務経験を持つ労災保険のエキスパート。現在はスーパーゼネコンの安全協力会において特別加入の相談指導を行っている。