元請から従業員の「労災番号」を求められた!

中小事業主マガジン

この記事はこんな人にオススメ

  • 建設業で働いていて、元請から従業員の労災番号だしてって言われて困っている方
  • 現場で従業員の労災番号を聞かれて「それって何?」と思ったことがあるという方
  • 「雇用保険」の手続きをしたいけど、どこで何をすればいいかわからないという方

はじめに:なぜ建設業って保険の話がややこしいの?

建設業で働いていると、他の業種ではあまり聞かないような「労災番号」「雇用保険」といった言葉が頻繁に出てきて、頭がこんがらがってしまうことがありますよね。

「労災番号がないと現場に入れない」と言われて、一体何をどうすればいいのか途方に暮れてしまった人もいるのではないでしょうか。

実は、建設業には他の業種と少し違う、独特な保険の仕組みがあるんです。

この仕組みを理解していないと、手続きでつまずいたり、現場でのやり取りで困ったりすることが増えてしまいます。

この記事では、そんな建設業の保険に関する疑問を、シンプルに、かつ具体的に解説していきます。

元請から言われる「従業員の労災番号」って一体何なのか?本当に必要なのは何なのか?

そして、どうやって手続きをすればいいのか?

この記事を読めば、あなたのモヤモヤはきっとスッキリ晴れるはずです。

「労災番号」って何?現場で求められる本当の番号は?

建設現場で「労災番号を教えてください」と言われた経験、ありませんか?

この「労災番号」、正式には「労働者災害補償保険(いわゆる労災保険)」の番号のことを指します。

「労働者災害補償保険」は、仕事中や通勤中にケガや病気をした場合に、その治療費などを補償してくれる国の制度です。

会社で働く人は、ほぼ全員この労災保険に入っています。

会社は、労災保険に加入するために、会社ごとに「労災保険関係成立届」という書類を労働基準監督署に提出し、そこで会社独自の番号をもらいます。これが、一般的に言われる「労災番号」です。

では、なぜ建設現場で、従業員一人ひとりに「労災番号」の提出が求められることがあるのでしょうか?

実は、ここが建設業の保険のややこしいポイントです。

従業員一人ひとりの「労災番号」は存在しない!

ここが最も重要なポイントなのですが、建設業の場合、実は従業員一人ひとりに割り振られる「労災番号」というものは、原則として存在しません。

では、現場でなぜ「労災番号」を求められるのか?

これは、現場の担当者が「本当は知りたい番号」と「使っている言葉」がずれてしまっているためによく起こる誤解です。

現場で本当に求められているのは従業員の「雇用保険番号」

建設現場で、従業員一人ひとりの番号を求められた場合、その多くは「雇用保険番号」のことを指しています。

なぜなら、雇用保険は従業員個人に番号が割り当てられるからです。

雇用保険とは、退職した時や、失業した時に、失業手当をもらうことができる保険です。

この雇用保険に加入すると、従業員一人ひとりに「雇用保険被保険者番号」という11桁の番号が割り振られます。

この番号は、退職して別の会社に移ったとしても、一生涯同じ番号を使い続けます。

ですから、その従業員がこれまでに雇用保険に加入したことがあるかどうか、どのくらいの期間働いていたか、といった情報をこの番号一つで管理できるのです。

建設現場では、従業員がきちんと雇用保険に加入しているかを確認するため、この「雇用保険番号」の提出を求めることがよくあります。

これは、建設業法や入札要件などで、下請企業が法定福利費をきちんと負担しているか(従業員に社会保険や雇用保険を適用させているか)を確認することが義務付けられているためです。

つまり、「労災番号を教えて」と言われたら、ほぼ間違いなく「雇用保険番号」を提出すればOKということになります。

建設業で働く人が知っておくべき3つの保険

建設業で働く人が関わる可能性のある保険は、主に3つあります。

・労働者災害補償保険(労災保険)
・雇用保険
・社会保険(健康保険、厚生年金保険)

それぞれどんな保険なのか、簡単に見ていきましょう。

① 労働者災害補償保険(労災保険)

仕事中や通勤中にケガや病気をした場合、治療費や休業補償(仕事ができない期間の給料)を国が補償してくれる保険です。
保険料は会社が全額負担します。


建設業の労災保険のポイント
建設業の場合、元請け会社が工事全体をまとめて労災保険に加入します。これを「一括有期事業」といいます。

元請が工事全体の保険に加入しているので、下請会社の従業員もその工事現場で労災事故にあった場合は、元請けの労災保険が適用されます。

ただし、会社の事務作業中や、現場に向かうまでの通勤中にケガをした場合は、会社が単独で加入している労災保険が適用されることがあります。

② 雇用保険

失業した時や、育児休業・介護休業を取得した時に、一定期間お金をもらうことができる保険です。
保険料は会社と従業員が負担します。

建設業の雇用保険のポイント
雇用保険は、従業員一人ひとりに番号が割り当てられます。
現場では、この「雇用保険番号」の提出が求められることがよくあります。

③ 社会保険(健康保険、厚生年金保険)

健康保険:病院で診察を受けた時などに、自己負担が3割になるなど、医療費の負担を軽くしてくれる保険です。
厚生年金保険:将来、老齢年金を受け取るための保険です。

建設業の社会保険のポイント
社会保険は、雇用保険と同様に従業員個人に適用される保険です。
社会保険の加入は、建設業で働く上で信頼性を示す重要なポイントとなっています。

保険の手続き、どうすればいいの?

「保険の重要性はわかったけど、手続きが面倒くさそう…」

「ハローワークに行く時間なんてないし、書類の書き方もわからない…」

そう思っている方も多いのではないでしょうか。

特に建設業は、現場の入れ替わりが激しく、従業員の出入りも多いため、保険の手続きが頻繁に発生します。

従業員を雇用した時、退職した時、現場が変わった時…その都度、複雑な手続きを完璧にこなすのは、大きな負担になります。

でも安心してください。保険の手続きは、専門家に任せるのが一番です。

建設業に強い専門家にお任せ!
社会保険労務士は、雇用保険や社会保険の手続きの専門家です。
RJCには、「建設業に特化」している社労士が在籍しているため、建設業ならではの複雑な保険手続きや法律に精通しています。

私たちのような、建設業に特化した社会保険労務士は、以下のようなサポートが可能です。

・雇用保険・社会保険の新規加入手続き
・従業員の入社・退職時の手続き代行
・従業員に関する保険の相談

専門家に任せれば、あなたは本業である建設の仕事に集中できます。面倒な手続きを代行してもらうことで、時間を節約し、手続きのミスを防ぐことができます。

まとめ:これで元請から言われる「労災番号」問題は解決!

この記事を通して、元請から従業員の労災番号出してと言われた時、何を提出すればいいのか、必要な保険と、その手続きについて理解が深まったでしょうか。

最後に、重要なポイントをもう一度おさらいしましょう。

現場で「従業員の労災番号」を求められたら、それはほとんどの場合「雇用保険番号」のことです。

労災保険は会社単位で加入するものなので、従業員個人の労災番号は存在しません。

雇用保険は従業員個人に番号が割り当てられます。

建設業では、労災保険、雇用保険、社会保険(健康保険、厚生年金)の3つが特に重要です

手続きが複雑で時間がない場合は、建設業に特化した社会保険労務士に任せるのがおすすめです。

この記事が、あなたの保険に関する悩みを解決する一助となれば幸いです。
もし保険の手続きや書類作成でお困りでしたら、いつでも私たちにご相談ください。専門家があなたの代わりに、迅速かつ正確に手続きを代行いたします。

ネット加入は事務組合RJCしかできない! 

事務組合RJCしかできません!

「ネットで加入ができる」
「ネットで見積もりができる」
「会員カードの発行がとにかく早い」

特別加入(労災保険)が必要だけど、手続きをしに行く時間がないなら、事務組合RJCに申込み。
ゼネコンが選ぶNo.1だから、間違いありません。

ご注意:この記事は2025年9月10日時点の情報に基づいて書かれています。
時間の経過により内容が変更されている可能性がありますので、ご利用の際は必ず最新の情報をご確認ください。
監修者の紹介

林満

元厚生労働省 厚生労働事務官

厚生労働大臣認可 愛知労働局長認可 建設業専門

労働保険事務組合RJC アドバイザー

林 満

はやし みつる

1971年に労働省(現厚生労働省)愛知労働基準局に入局。以降、名古屋東労働基準監督署や瀬戸労働基準監督署、愛知労働局で労災補償課および労働保険適用課にて奉職。適用指導官、職業病認定調査官、労災第一課長、労災保険審査官、労災管理調整官を歴任。特に特別加入制度の手続きや給付に関する相談対応に精通し、職業病認定調査官や労働者災害補償保険審査官としても活躍。2022年までの50年以上にわたる実務経験を持つ労災保険のエキスパート。現在はスーパーゼネコンの安全協力会において特別加入の相談指導を行っている。